「床に無垢材を使って、自然系木部用浸透型着色剤で着色するのですが、その上からリバースワックスを塗ることができますか?」
こういったご質問も過去に何度かいただいたことがあり、最近もお問い合わせいただいたので、下記にまとめたいと思います。
無垢材に着色はするものの、傷や汚れがつきやすい無垢材をリバースワックスで保護できないかということで、ご検討いただくことが多いようです。
着色剤の乾燥後であればリバースワックスは塗布可
まず、リバースワックスが塗れるかということについては、着色剤の乾燥後であれば問題なく塗れるかと思います。
ただ、乾燥後にもオイル成分が残る場合は弾いてしまって塗布できない場合もありますので、目立たない場所で試してご確認ください。
弾いてしまって塗れない場合は目の細かいペーパーをかけてからであれば塗ることができます。
板の保護は汚れ防止は◯、傷防止は×
床板の保護という観点からみると、傷については保護はできませんが、汚れ防止は可能です。
汚れ防止を第一に考える場合には、リバースワックスの3回塗りがおすすめです。
木に汚れが染み込むのをある程度防止できます。
リバースワックスの塗布面積について
リバースワックスの商品説明に記載している「1リットルで100m2」については、複合合板フローリングの場合で、1回塗りした場合を想定しています。
無垢材、たとえばヒノキ材の場合、着色剤塗布後のワックスの吸い込みは、複合フローリングの場合とは違いがあります。
そのため、実際に塗ってみないとわかりませんので、施工しながらご判断いただければと思います。
ご参考:自然系木部用浸透型着色剤の注意点
水性自然系木部用浸透型着色剤というと、大体はオスモカラー、ワトコ、リボス、VATON、サドリンが代表商品かと思います。
水性系と表記されていますが植物オイルが使われていますので、塗り方で木材表面にオイル分が残っている場合は、リバースワックスをはじいてしまい、きれいに塗れないこともあります。
そのため、それらを塗った後は完全に拭き取り乾燥させた上で、リバースワックスを塗布いただければ塗れるかと思います。
オスモカラー、ワトコ、リボス、VATON、サドリン等は植物等原材料特有の匂い、柑橘系、植物臭が強く残る場合もありますので、なるべく無臭に近いものを選択することをおすすめします。
また上記塗料については、拭き取りに使った布や、床材の合わせ目から床下断熱材に染みて、化学反応をおこし発火事故を起こす場合もありますのでご注意ください。
私も数年前に新築現場で発火事故に遭遇したことがあります。
発火については下記を参考にしてください。
リバースワックスの耐久性について
リバースワックスの耐久性(ツヤ、摩耗)は歩行頻度により異なります。
ツヤがなくなったと感じたら、上から塗っていただければ大丈夫です。
その場合は、塗る前に塗布面にホコリがない状態になるよう掃除をしてください。
消臭効果についての耐久性については、塗膜が維持されていれば持続しています。
複合フローリングの場合、頻繁に歩く部分とそうでない部分は概ね2年くらいでツヤに差が出てくるかなと感じます。
無垢板の場合は、全体的に板の色等の風合いが経年変化していきますので、個人的な主観にはなりますが、さほどツヤの違いは目立たないかと思います。
天然木の経年変化を楽しむのもいいかと思います。
リバースワックスを床以外の柱などに塗ってもいいですか?
リバースワックスは床面専用ではなく、表面仕上げ用ですので床以外にも塗っていただけます。
前述の汚れ防止になります。
ヒノキや杉などに塗った場合は木材特有の香りが柔らかく香ることが多いようです。
これは木材に含まれるリモネンやピネンなどの刺激臭も減らしてくれる効果かと思います。
ですので、汚れ防止以外にも、そういった目的でリバースワックスを柱や腰壁木材等に塗布するのは良いと思います。
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