化学物質過敏症の方からの相談で、「家の工事が始まったら、臭くていられないので工事をストップしてもらいましたが、どうしたらよいですか?」との質問がありました。
工事に使う材料は現物を確認しましたか?と聞いたところ、「全部の種類で見本をいただきましたが大丈夫でした」とのことでした。
この方が施工会社様からもらったのは、こんな状態のサンプル品のようです。
こうしたサンプルは、一般的流通しているメーカーの見本で、製造から時間も経過しており、化学物質もほとんど揮発した状態ですので、実際に使う材料とは異なります。
工事に使う現物ではないので確認ができず、そうすると、見本で確認したときは大丈夫だったけれど実際に工事してみたらダメだったということが起きます。
材料を確認する際は、見本ではなく実際に使う現物で。
有料になってしまうかもしれませんが、メーカー見本ではなく、これから使う建材を10cm程度の大きさで、個別に袋に入れた状態でもらえないかをお願いしてみてください。
届いたら袋を開けて、そこへ口と鼻を近づけて建材のにおいを確認します。
現物が手に入らない場合は、見本を切断して新しい切断面を出す。
現物をもらうのが無理な場合は、見本を下記のように2cm幅くらいに切断し、袋に5~6本入れます。
こうすると新しい切断面が現れるので、時間が経った在庫商品や、スギなどの無垢材でも確実に大丈夫か判断ができますので、ぜひおすすめします。
このように、個別に密封した袋に入れて持ってきてもらうと、化学物質過敏症のことをよく理解されていない業者様でも、ほとんどそのにおいがわかると思います。